つなげる・つながる 赤米伝統文化交流協定
赤米伝統文化連絡協議会

対馬赤米

対馬赤米
長崎県対馬市豆酘
多久頭魂神社

大陸と日本を結ぶ交通の要衝である対馬は平野が少なく、島の大半を険しい山地と手つかずの原始林が占める。赤米が栽培されている豆酘(つつ)地区の背後に聳える龍良山(たてらやま)は、対馬固有の神仏習合の修験道「天道信仰」の聖地として古くから信仰を集めてきた。その聖なる山は人の立ち入りが禁じられ、遥拝所である多久頭魂神社(たくずだまじんじゃ)が地域信仰の中心であり、その山裾の神田で豆酘の赤米は守られてきた。赤米神田の棚田は「寺田」と呼ばれ、厳格は禁忌を守り作られた赤米は神俵として当番の家の天井に吊るして神格化する御吊坐し(おつるまし)を経て、次の当番に引き継ぐ頭受け(とううけ)を以って次の当番家に遷される。赤米の種籾の俵は聖地龍良山と同じ「天道様」と呼ばれ、赤米が神そのものとして祀られる。赤米神事は一年に十回以上行われ、頭仲間と呼ばれる組織で千年以上の間受け継がれ、日本古来の信仰の形を残している。

対馬豆酘赤米神事の年間行事

頭受け(とうけ) 【旧暦正月一〇日】
 昨年の神事の当番から今年の当番を受ける

三日祝い(みっかいわい) 【 旧暦正月十二日】
 当番を受けて三日目に行うお祝い

寺田様植(てらださまうえ) 【新暦6月一〇日】
 赤米の田植え

御吊坐(おつりまし) 【旧暦一〇月十七日】
 今年収穫した赤米を新俵にいれ,座敷の天井につるしご神体とする)

初穂米(はつほごめ) 【旧暦一〇月一八日】
 今年とれた赤米を炊き,まず神社にお供えする。

斗瓶酒(とがめざけ) 【旧暦十二月三日】
 初穂で酒を作る過程の若い酒をお供えする。

日の酒(ひのさけ) 【旧暦一二月一九日】
 醸造がさらに進んだお酒をお供えする。

餅つき(もちつき) 【旧暦一二月二八日】
 今年収穫した赤米の初穂で臼(うす)のもちをつく。

初詣り(ふつかのあさまいり) 【旧暦正月二日】
 二日の朝,当番仲間全員が年始のお参りをする。

潮あび・家祓い(しおあび・いえはらい) 【旧暦正月五日】
 当番主が早朝海中に入り身を清める。その年の当番の家のお清めをする..

対馬豆酘 多久頭魂神社の赤米神田

赤米の穂先、籾についたのげが長い

裃姿の受頭主は頭受けが終わった早朝、苗代田の水口に臼型の餅を埋めて豊作を祈る

頭受け(神俵を背負う)

頭受け(渡御の列)

御吊坐準備中

御吊坐(俵・しめ縄作り後)

御吊坐(霊入れ)

多久頭魂神社

初穂米(多久頭魂神社)

寺田様植前の神田

豆酘赤米行事保存会主藤公敏さんと記念撮影

豆酘小学校児童と田植

寺田様植後の直会(赤米と酢の物を素手で食べる。)

餅つき

赤米初穂でつく臼型の餅

初詣り

宮中献穀事業(御田植祭の様子)

宮中献穀事業(御田植祭の様子)

宮中献穀事業(御田植祭の様子)

宮中献穀事業(御田植祭の様子)

宮中献穀事業(抜穂祭)

宮中献穀事業(抜穂祭)

宮中献穀事業(抜穂祭)

宮中献穀事業(抜穂祭)

宮中献穀事業(抜穂祭)