南西諸島北端の種子島では、田園の中にガローと呼ばれる種子島特有の自然信仰の森が点在し、その聖域の森には神が宿るとされている。特に南種子町は十八ガローと呼ばれるほど多くの聖域の森が鎮座している。 中でも御田の森(おたのもり)は、種子島宝満神社(ほうまんじんじゃ)の御田植祭で赤米の苗に神を降ろす神事が行われる最も重要な場所で、森の木陰にある神田で四季折々の祭礼が行われる。春の御田植祭では、海水と海砂で清められた神田に神の力を宿した赤米が植えられる。秋には願成就祭(がんじょうじゅさい)と奉納踊りで収穫した赤米の俵を宝満神社に奉納する。種子島では黒潮がもたらした南洋文化が赤米の伝統行事と混じり、神の力を得た赤米を媒体として神人が共存する自然信仰が受け継がれてきた。
宝満神社の神田に赤米を植えて豊作を祈願する農耕行事です。神殿に隣接した自然の小高い山(御田の森)で神事を行い、お苗授けの儀で神様から授かった苗を神殿に植えます。田植えは田植歌と太鼓に合わせて男性のみで行います。田植えが終わると、神殿に隣接した舟田で氏子の中の夫婦一組が両手に苗をもって御田植舞を舞います。その後、宝満神楽が奉納され、最後に直会となります。直会では、前年に収穫された赤米の握り飯が振舞われます。神米である赤米を食する唯一の機会で、直会で出されたものを食べると、1年間無病息災に過ごすことができるといわれています。
・潮井(シュエー)取り
神主さんが、早朝海に入り玉シダで7つの波を越えて真砂をすくう。
・御田の森の祭り
真砂をすくった玉シダを、御田の森の木の下に置き、玉シダの前にお供えをしお祈りをする。
・御田植え
御田植え舞を舞う
・直会(なおらい)
田植えの後の宴会。